A

2.1.1 キーボード

アクセシビリティ達成基準 「2.1.1 キーボード(Keyboard)」 は、WCAG 2.2 における 等級A の基準であり、すべての機能がキーボード操作のみで利用できることを求めています。
(※「2.1.1 リフロー」という達成基準は存在しません。おそらく「1.4.10 リフロー」と混同されている可能性があります)

要件

  • マウスを使わずに、すべての機能をキーボードだけで操作できること。
  • 一部の例外(描画やドラッグなど)は認められています。

内容

項目説明
対象すべてのインタラクティブ機能(リンク、ボタン、フォーム、メニュー、モーダル、タブなど)
操作方法Tabキー、Enterキー、矢印キー、Spaceキー などで完結する必要あり
マウス依存NGホバーやクリック限定の操作に頼るUIは達成基準を満たさない
例外描画アプリケーション(ペイントツールなど)は除外される

不適合の例

UI例問題点
メニューがマウスホバーでしか開かないキーボードでアクセスできない
クリックしないと表示されないポップアップキーボード操作が不可能
入力欄にラベルがなく、キーボードで迷う操作対象の特定が困難

適合の例

  • Tabキーで全ての要素に順にフォーカスが移動する
  • Enterキーでリンクやボタンが実行できる
  • ラジオボタンやチェックボックスが矢印キーやSpaceで操作可能
  • モーダルがEscキーで閉じられる

実装ポイント

実装項目推奨方法
フォーカス制御tabindex を適切に設定する(-1 は手動フォーカス専用)
ラベルと役割の明示aria-label や label for 属性を活用
JavaScript UIカスタムUI要素にもキーボードイベントを割り当てる必要あり
スキップリンクページ先頭に「本文へスキップ」リンクを設置するのが有効

具体例(コード)

<!-- 適切なラベルとキーボード操作が可能なボタン -->
<button type="button">申し込む</button>
<!-- 不適切な例:divを使ってクリック処理を実装 -->
<div onclick="submitForm()">申し込む</div>
<!-- この場合、EnterキーやTabでのアクセスが困難 -->

利点

  • 視覚障害・運動障害のあるユーザーに対応
  • マウスなしの環境(支援技術、スクリーンリーダー)でも利用可
  • モバイル端末での操作補助にもなる
  • WCAG・JIS X 8341-3:2016 における基本要件

まとめ

  • キーボードのみですべての操作が可能であることが基本要件
  • アクセシビリティ対応の第一歩となる重要な基準
  • 補助技術利用者や操作制限のあるユーザーにとって不可欠な配慮
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