AAA WCAG2.2 NEW

3.3.9 アクセシブルな認証 (高度)

アクセシビリティ達成基準 3.3.9「アクセシブルな認証(高度)」 は、WCAG 2.2 で新たに追加された レベル AAA の基準です。これは、3.3.8「アクセシブルな認証(最低限)」 をさらに強化した内容となっています。

要件

ユーザーが記憶やパズルなどの認知機能に依存せずに認証を完了できること。
最低限の達成基準(3.3.8)では「認知負荷を避ける手段を提供」すればよいとされていましたが、3.3.9(高度)では

  • 認証のすべての方法において、一切の認知的負担を伴うものを使わないことが求められます。

達成基準の意図

  • 認知障害、読み書き困難、知的障害を持つユーザーでも確実に認証できるようにすること。
  • セキュリティ強化とアクセシビリティの両立を目指す設計の推進。

要件の具体的内容

要素内容
禁止画像CAPTCHA、記憶に頼る質問、認知負荷を伴う入力(例:パズル、記号識別)
必須認知的処理なしに完了できる認証方式のみ使用
許容されるものバイオメトリクス(指紋/顔認証)、メールリンク認証、物理キー(FIDO2)など

具体例

適合する認証方法(例)不適合な認証方法(例)
メールリンクによるログイン(Magic Link)歪んだ文字画像のCAPTCHA
ハードウェアトークン(YubiKeyなど)「母親の旧姓」など記憶依存の秘密の質問
生体認証(Touch ID / Face ID)パズルを解かせる画像選択式CAPTCHA
ソーシャルログイン(Googleなど)ワンタイムコードを手動で転記しなければならない方式(※補助がなければNG)

3.3.8(最低限)との違い

項目3.3.8(最低限)3.3.9(高度)
レベルAAAAA
認知的負担を伴う認証代替手段があれば許容されるすべての手段で使用禁止
例:画像CAPTCHA音声CAPTCHAなどがあればOKそもそもNG
例:ワンタイムコード自動入力やペーストOKならOK入力自体に配慮がなければNG

実装のポイント

観点推奨実装
ログイン方式パスワードレスログイン(Magic Linkなど)
多要素認証生体認証やハードウェアキーの併用
フォーム設計自動入力対応(autocomplete="username"など)
サポート対応ユーザー補助の窓口設置や、認証方法選択の柔軟性

利点

  • 認知障害のあるユーザーにも対応可能
  • フィッシングや入力ミス防止にも効果的(パスワードレスはセキュリティ面でも有効)
  • ユーザー体験(UX)向上:入力の手間を大幅に削減できる

まとめ

項目内容
達成基準3.3.9 アクセシブルな認証(高度)
適用レベルAAA
主な目的認証操作から認知的負担を完全に排除する
対象ログイン、本人確認、購入確認などの操作全般

この基準は 非常に高いアクセシビリティ水準を求めるサイトやサービス(例:官公庁、医療系、教育機関、福祉関連など)での導入が推奨されます。

最終更新日:2025年12月01日
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