企業のWeb担当者様から、最近よくこのようなご相談をいただきます。
- Webサイトのフォームから送られた問い合わせメールが、担当者に届かないことがある。
- お客様への自動返信メール(サンキューメール)が迷惑メールフォルダに入ってしまう。
- そもそも迷惑メールフォルダにすら入らず、メールが消滅している気がする。
せっかくWebサイトを訪れてくれた大切なお客様からのコンタクトが、技術的な理由で失われてしまうのは非常にもったいないことです。
今回は、なぜこうした「メール不達」が起きるのか、そして確実にメールを届けるためには何が必要なのかを分かりやすく解説します。
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「メールが届かない」主な原因とは?
結論から言うと、最大の原因は「受信側(Gmailなど)が、そのメールをスパム(迷惑メール)だと判定している」ことにあります。
近年、フィッシング詐欺やなりすましメールの増加に伴い、受信側のセキュリティ基準は年々厳しくなっています。もし、送信元の信頼性が低いと判断されると、メールは迷惑メールフォルダに直行するか、最悪の場合は受信すら拒否され、送信者側からは「消滅した」ように見えてしまいます。
では、どうすれば「信頼できるメール」として認めてもらえるのでしょうか?そこで重要になるのが、「どこのサーバーから送っているか」という視点です。
送信メールサーバーは「配送会社」
メール送信の仕組みは少し複雑ですが、今回は分かりやすく「配送会社と荷物」に例えて説明します。
- 送りたいメール = 大切な荷物
- 送信メールサーバー = 配送会社(トラック)
- 相手の受信箱 = 届け先の玄関(セキュリティチェック)

どんなに中身が素晴らしい「荷物(正しいメール内容)」であっても、それを運んでくる「配送会社(サーバー)」の身元が怪しかったり、評判が悪かったりすれば、届け先(相手の受信箱)は警戒して受け取りを拒否してしまいます。
メールを確実に届ける「良い配送会社」には、以下の2つの条件が求められます。
1. 身元が保証されていること(3つの証明書)
受信側の厳しいセキュリティチェックを通過するためには、「私は怪しい配送員ではありません」と証明するための3つの技術(SPF・DKIM・DMARC)が正しく設定されている必要があります。これらは配送会社における「証明書」や「ルール」に例えられます。
- SPF(正規の配送員リスト)
「この荷物は、許可されたトラックから送られていますか?」を確認する仕組みです。あらかじめ公開された「正規車両リスト(IPアドレス)」と照らし合わせることで、なりすまし配達員でないことを証明します。 - DKIM(封印シール)
「荷物の中身が途中で開けられていませんか?」を確認する仕組みです。荷物に特殊な「封印シール(電子署名)」を貼ることで、配送途中で中身が改ざんされていないこと、そして確かにその発送元から送られたことを証明します。 - DMARC(トラブル時の対応マニュアル)
「もしリストに載っていなかったり、シールが破れていたりしたらどうしますか?」という対応を決める仕組みです。SPFやDKIMのチェックで問題があった場合、「受け取りを拒否してください」や「一旦保留(迷惑メールフォルダ)にしてください」といった指示を出し、怪しいメールを排除します。
2. 評判(レピュテーション)が良いこと
インターネット上には「この会社は安全か?」という評判データベースが存在します。過去に怪しい荷物(スパム)を運んだ実績がないか、運用がクリーンかどうかが世界中で共有されています。
つまり、「評判の高い配送会社が、正しい身分証を持って届ける」ことが、メールを確実に届けるための鉄則なのです。
Webサーバー標準のメール機能には限界がある?
一般的に、Webサイトのお問い合わせフォームは、Webサーバー(WordPressなどが動いているサーバー)の中に標準搭載されている送信機能(SMTP)を使ってメールを送ることが多いです。
しかし、一般的なレンタルサーバーなどのWebサーバーは、この「配送会社」としての品質がメール配信に最適化されていないケースが多々あります。
- セキュリティ要件(特にDKIMなどの身分証にあたる機能)に対応していない場合がある。
- 同じサーバーを使っている他の利用者がスパムを送ると、巻き添えでサーバー全体の「評判」が下がることがある(=同じユニフォームを着た別の配送員が不祥事を起こすと、会社全体の信用が落ちるイメージです)。
その結果、「Gmail宛てのメールだけ届きにくい」といった現象が発生してしまうのです。
解決策:メール配信に特化した「プロの配送業者」を使う
こうした問題を解決するため、弊社ではWebサーバーに標準搭載されている簡易的なメール機能にかわり、メール配信に特化した専門サービス(=プロの配送会社)の導入をお勧めしています。代表的なものが以下の2つです。
- SendGrid(センドグリッド)
世界的に有名なメール配信サービスです。Webサイトのフォーム機能はそのままに、裏側の「配送ルート」だけをSendGridに切り替えることができます。 高い到達率を誇り、世界的な実績があるため「評判」も高く維持されています。小規模な利用から大規模な配信まで柔軟に対応できるのが強みです。
- Synergy!(シナジー)
もし、お問い合わせ情報を単なる「メール通知」で終わらせず、顧客データベースとして蓄積・活用したい場合は、Synergy!がお勧めです。 フォーム作成からデータベース管理、メール配信までを一元管理でき、セキュリティ要件も万全です。「大切に育てられたサーバー」から配信されるため信頼性が高く、国産ツールならではのサポートの手厚さも魅力です。
まとめ
「メールが届かない」という問題は、単なる設定ミスではなく、利用している「送信サーバー(配送会社)」の信頼性や評判」に起因していることがほとんどです。
ビジネスの機会損失を防ぐためにも、自社のメール環境が最新のセキュリティ要件(SPF/DKIM/DMARC)を満たしているか、また「信頼できる配送ルート」を使っているか、一度見直してみてはいかがでしょうか?
弊社では、現状のフォームの仕組みを確認し、SendGridやSynergy!といった適切なソリューションのご提案が可能です。メールの不達でお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。